先日の朝日新聞に「がんばらない」経営というちょっといい言葉を見つけました。
これは家電量販店ケーズデンキの経営の特徴です。
ノルマや残業はなし。上司から売上達成を強いられることもない。
店員さんはノルマは無いけど、各々目標を持って販売に専心しているのです。
印象的な例を挙げると
他の会社からケーズデンキ本社に移籍してきた人がお店の省エネ対策を提案したことに対して、
ケーズデンキ会長が「〇〇君、そんなにがんばることないよ。」と言ったそうです。
これは、「本社のがんばりでお店の仕事を増やすな」という深い意味があります。
お店の余計な仕事を減らし、接客に徹底してもらうことが、実は本業をがんばることにつながっていたのです。
人間の本心をついた経営だなぁ・・・と感心しました。
子供だって、「ああしろ、こうしろ、どうなった?」とやろうとする先から尻をたたくとやる気無くしますよね。
どこかのブラック企業じゃありませんが、経営者たるもの、上の人の仕事は部下の監視ではありません。
部下が仕事させられているという自覚なしで、自主的に仕事する気分になるようにうまく事を執り行うことと、何かあったときに皆をかばって矢面に立てる勇気こそが上に立つ者の仕事なんですよね。
そんな心意気あってこそ、社員が本気でついてくる結果、業績も上がるものだと思います。
今の日本、多くの本社の人達は真面目なのでしょう。
こうすればいい、ああしたらいい・・・と現場に向けてアイデアはいろいろ出てくるでしょう。
でも、自分は現場にいないんですよね。
机上の空論は現場を疲弊させ、やる気を失わせます。
部下に任せるのは不安で口出ししたくなるのもわかるけど、そこを信じてあげる懐の深さが経営者に求められる資質なのではないでしょうか。
なんだか、よく新聞でも言われる、学校現場の先生方の状況とも重なりますね。
どんな職種でも、仕事は現場で起きていますので(笑)!
もっと現場で生きいき仕事できるような日本になっていってほしいですね。
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